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2008年12月

2008年12月 9日 (火)

天満天神繁盛亭見聞録

地元豊中の医師会雑誌に記事を頼まれました。ちょっと面白いので転載します。このような場合著作権は私にあるのか、医師会にあるのかよくわかりません。
 まーいいだろう と言う事で、

 雪のない秋の一日です。

雪だ、山だ、海だ とアウトドアを走り回っている男の所へ寄席に行けという話が来ました。何でも、近頃大阪の名物で天満天神繁盛亭だそうです。話を持ってきたのは従業員の光木君、私に案内文が届くと、ダイレクトメールとともにまっすぐシュレダーに行く事を知っているのでコピーを取って置いていたようです。小学校の時から、座って人の話を聞くなど大嫌い。無理矢理座らされると必ず高いびき。ロンドンでミュージカル42nd Streetを見に連れて行かれた時も、ニューヨークのキャッツも、小学校の時の宝塚大歌劇もみな同じでした。寄席に出る人々もほとんど馴染みがなく、テレビのバラエティー番組に派手な衣装を着た顔が映ると必ずチャンネルを切られる人々程度の認識しかありません。まーいいか、秋は雪も無いし、渓流釣りは禁漁期だし、と言う事になり、家内の幸子、光木君、それに超音波の研修に来ている鈴木君の4人で行く事になりました。お値段、お一人様1000円、締めて4000円は、美女3人連れ立ってのおまけがついてとってもお安い値段だそうです。さて当日、天満宮の境内を通って北門を出た所が繁昌亭、席は指定ではないとの事、立ち見じゃとても居眠りも出来ないので少し早めに着きました。並ぶのかなと思いきや、チケットには番号が書かれてあり、番号順に入場、安心して隣の喫茶店へ。ちょうど昼飯時、お雑煮セットなるものなかなか風流でおいしくいただきました。さて開場、開業のお医者さまらしき方々がたくさん見受けられました。良い生地のチェックのブレザーにノーネクタイ。これが大学の先生方の集まりになるとと決まって紺のスーツになります。軽快な出ばやしに乗って寄席が始まりました。高台は以外と近くにあります。阪大卒業の噺家がいたり、やたら算数の得意な噺家がいたり、出ばなから笑い転げました。とても居眠りどころではありません。座は次第にベテランが登場してきます。古典と呼ばれる分野なのでしょう。噺家がよく「芸の道は」と口にします。バラエティー番組の噺家は、だじゃればかりで笑いをとり、どこが芸だろうと思っていましたが、目の前で演じられている古典は確かに芸術でした。紙切りに始まり、年増女の仕草、伏見の中生島あたりを行く船頭の歌声など、気がつくとすっかり笑いを忘れて聞き入っている自分に驚きました。歌舞伎や文楽と寸分違わぬ芸の世界がそこにあります。最後にクスと笑わせたところ、さすが噺家です。  

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